コンピュ−タ委員会報告「都柔接IT(アイ.ティ)改革の現況」
コンピュータ委員会
副委員長 井澤津久夫
  IT (Information Technology)【アイ・ティー】 とはコンピュータを利用して、さまざまな情報処理を行うことを意味します。コンピュ−タ委員会では、山口綱孝会長より諮問を受け、ITの基盤となる「組織内通信網の構築」と「柔整における匠技術のデ−タ化」等に取り組んでおります。
 「柔整師がなぜ今ITなのか」と疑問の先生もいらっしゃると思います。  
 この10数年の間に、パソコンとインターネットの機器や設備の普及は革命的に進み
今や社会の仕組みまでも変えようとしています。この社会構造の変革は医療の世界も無縁ではありません、それどころか保険財政の悪化により他業種以上に変わろうとしています。
医療はいわゆる博覧強記の者、たくさん本を読みしっかり記憶していて知識が広い医師
をはじめとした医療関係者が主導権を握っていました。記憶力抜群の優秀な脳の情報検
索によるものとも言えます。しかし、コンピュータとインターネットによって様変わりしつつあります。 国民は、医学知識を自ら情報検索する事によって常に最新の知識を容易に手にすることができます。報道によると、厚生省は「根拠に基づく医療」への取り組みを始めました。医療機関の評価方法が研究され治癒するだけではなくそのプロセスの説明も求められようになります。柔道整復も保険請求する以上今のままで良いわけがありません。好むと好まざるとにかかわらずIT社会に適応していかなければなりません。
 当会では10年前からコンピュータ教室等を開催し会員のパソコン学習に力を入れてきました。多くの会員がレセプト発給システムTJSWをはじめOA機器を活用なさっております。ただ未だ本格的なネットワークを組むには至っておりません。そこで、今回、会館内のパソコンをケーブルや無線で結び連結して活用すべく作業にはいっております。
完成の暁には、ネットワークを会館内から会員の先生宅に広げる計画です。
 会館のデーターベースに医学的資料や柔整の達人の技を画像や音声、文字情報として
蓄積し、会員の先生方はいつでも施術所や自宅から会館に接続して活用することができる
事をめざしております。これが「柔整における匠技術のデ−タ化」計画です。
 これは、決して突飛な企画ではありません。インターネットで検索しましたらアメリカではグーテンベルグ計画、アメリカンメモリー計画というのがあって、人類史上大切なものを電子化してCD-ROMに変える事業が進んでいます。また、インターネット公共図書館やバージニア大学図書館のような試みも進んでいます。 我が国でも、通産省が進めております。ですから当会の匠の技術の集積も決して突飛でなくまた不可能ではありません。 アメリカンメモリー計画の方は米国の歴史、文化に関する文献や資料をデジタル化する計画で、米議会図書館が90年から進めているですから。
 本日の発表も、インターネットの形式で作りました。発表内容は、一部を除き、私のホームページからインターネットで閲覧できるようにしたいとも考えております。
 ミレミアムから21世紀へ柔道整復の生き残りをはかるプロジェクトになる予感をもっています。とても一委員会だけ出来るものではありません。都柔接の先生方のご支援ご協力をお願い申し上げます。